ホワットライズビニーズ …87点
伊佐間一成によるとおばけ屋敷は、「吃驚(びっくり)箱的な怖さ以上に恐怖の感覚は無い」そうである。
さてこのお話は非常に優れたエンターテイメント作品といえます。ハリウッドらしい一級の娯楽映画です。楽しめます。楽しいです。これを見ていた時間、あなたは有意義な時間を過ごせるでしょう。ジャンル的に分類は難しいのですが、サスペンス物…かな?ある晩、隣に引っ越してきた夫婦の家から、その家の主人が車に何かを積んでいるのを見つけます。このことをきっかけに主人公の妻クレアの回りでおかしなことが起こっていきます。本当に色々あります。その一つ一つを丁寧にえがいてくれます。どきどきです。本当にドキドキしました。凄いエフェクトもCGもなく、典型的な手法と演技で、カメラワークと音楽で盛り上がるさまは見ていて感動します。
夫のノーマンは妻が徐々に神経質になっていくさまに困惑し、悩みます。そんな家族のやり取りなどを見ていると、精神病は本人も辛いが家族も辛いということを連想させます。(連想だけね)妻は誰もいない筈の家で物音をきき、不安でいっぱいになっていくのです。しかも人生を賭けた論文の仕上げのための仕事で自分も大変なのです。
無駄なく、しかも自然に話を進めていくシナリオに隙はなく、考えられた娯楽映画っぷりがつまっております。勘のいい人ならすぐに気付くのかも知れませんが、私はラストまでドキドキし、驚きっぱなしでした。
遊園地のおばけ屋敷。私はあまり行きませんが、「やっぱこれでしょ」というあなたにお勧めです。こんな奇怪なエピソードを用いてこの作品は誠実に生きることの大切さを説いている気がします。キンと張り詰めた空気感。澄み切った映像の美しさと、その寒々しい感じが非常にすばらしい一級の映画でした。いやぁ、凄いっスこれ。