17歳のカルテ ・・・ 85点

 原題は「Girl,Interrupted」。インターラプトはインターセプトとかみたいな中断する、というような意。訳すの難しいですね。
 さて。主演は若草物語でオスカーウィナーとなったウィノライダー。そ・し・て。共演はこの作品でオスカーを獲得した、アンジェリーナジョリーです♪

 スザンナ(ウィノ)は17歳。高校は卒業したものの、大学に進学しないのは学校で彼女だけ。1969年。世間がベトナム戦争、ウッドストックやらで揺れ動く激動の時代。彼女はなんともいえぬ苛立ち、焦りからウォッカとアスピリンを飲みすぎます。自殺を図ったとして彼女はクレイモア精神病院に送られました。そこには数多くの患者たちが。その中で、異彩を放つリサ(アンジェリーナ)と出会います。彼女たちとの病院での生活を経て、スザンナが見たものは・・・

 きました。知るひとぞ知る「17歳のカルテ」。実はこれ、私の嫌いな「実話もの」なんですよねぇ・・・。しかしながら、私は女性でも60年代フェチでも17歳でもありませんが、この作品は好きですね。こんな作品を1200円で売っちゃダメでしょブッ○オフ!!!・・・思わず衝動買いしちゃいました。

 ウィノライダーを知ったのは「エイリアン4」ででした。「エイリアン」好き、シガニーウィバー好きに言わせれば「3年遅すぎた」作品と言われる「エイリアン4」。正直、シガニーのキャリアは円熟の時を迎えており、クラシカルなあの「リプリー」の役は少々辛いものがありました。っていうか痛かったですね。その中で、若かりしころのリプリーの躍動感、情熱、正義感全て、理想的なリプリーを求められたのがウィノライダーの役でした。それを鋭い目つきとクールな身のこなしで演じきったのが非常に印象的でした。
 しかし。今回の目玉はなんと言っても、情熱的なリサを演じたアンジェリーナジョリー。このすばらしきアクティング!!!ヤバイです。やばすぎです。見れば伝わるはず。どうしてもひきつけられるリサという役を、物凄いエネルギーで演じきった!!これだけでこの映画を見る価値があります。思春期という複雑なとき。その不安定感から精神病院という異世界に入れられたスザンナ。しかし、そこにいた患者たちは、外の世界より純粋で、正直です。そんなかけがえのない出会いを通じて、自分を見つめなおす勇気を探す日々。やはり、対象となるのはティーンエイジな若者、ということになるんでしょう。きっと共感、考えさせられることと思います。親御さんはそれとなくおすすめしてあげて欲しいものですね。
 ということで、この映画におけるカタルシスはそういう若さはじける刹那的ともいうべき一瞬のきらめき。この共鳴ぐわいと、最期まで悶絶するリサとのやり取り。これにつきます。テーマとしては自分と向き合う大切さ、苦しさ。ということなんでしょうが、そういったもの抜きにしても両女優のやり取り、そして脇をそれとなくしるウーピーゴールドバーグらの共演陣。どちらかというと、じわじわ来る感じの感動がお楽しみいただけるのではないでしょうか。

 私は、この作品でアンジェリーナ好きになりまして、彼女の「イカレ役」見たさに「サウンドオブサイレンス」まで見てしまいましたよ・・・(<アンジェリーナ好きなら見ても良いでしょう)

 残念ながら、実話ものに多い劇的なカタルシス不足の感は否めませんが、この作品の魅力は何と言っても演技、特にアンジェリーナです。ということで、一般受けの意味ではやや薄いので、好き嫌いははっきり分かれるかも知れませんね。「はぁ、」で終わっちゃう人も多いかも・・・。しかし、10代特有の揺れ動く感情を見事に演じきった女優陣のすばらしさは特筆に価します。もちろん17歳の方大歓迎でしょう!!思春期の不安さ等々・・・は万国共通かも知れませんねぇ・・・。

 私の映画の見方を変えた作品でもあります。「演技」。そのすばらしき芸術に触れていただけるのではないでしょうか。もちろんさりげなくリアルに描かれる60年代の様子、音楽も魅力的といえましょう。

いいですよ〜。アンジェリーナ。かなりキテます。こういった作品が存在していること事態が奇跡的。そんな歴史的作品と信じます。